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なりきりコンセンサスゲームその2
3月のコミュトレで実施しました
「なりきりコンセンサスゲーム」の後半での様子をご紹介します。
活動内容や狙いについては、3月27日の記事を参照ください。では、さっそく問題とその議論の様子にうつります。
問題ーーー
|20XX年、新しい学校制度を作ることになった。
|最初に改革すべきことを10個にしぼる。
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役ーーー
|ノーベル財団スタッフ・プロスポーツ選手・ファッションデザイナー・保育士
---25個のリストーーー
|外国語教育・理科教育・反復学習・校区・義務教育・教育を受ける権利
|卒業式などの式典・体力づくり・運動会・文化祭・クラスの人数・担任制度
|学年制度・時間割・給食・教室の設計・修学旅行・道徳教育・週休2日制
|高校入試・大学入試・奨学金・制服・職業体験
ーーー❶まずは役同士の話し合いをします。
<ノーベル財団のスタッフ役>
どれを改革すべきかを一つひとつ話し合っていました。
注目すべきは「職業体験」と「道徳教育」。
前者は「今ない発想を生み出せる」
後者は「やさしい人を育てられる」
と、広い視点に立って議論していました。<プロスポーツ選手役>
スポーツの中でも野球選手と細かな設定を確認するところから始めていました。
注目すべきは「反復学習」で、
トレーニングのためにはこの経験は必要と意見を合わせていました。
その後、絶対に推したい3つ「外国語・高校入試・体力づくり」に絞りこんでいました。<ファッションデザイナー役>
こちらも具体的に必要か不要かを一つひとつ考えていました。<保育士役>
今回の4つの役のなかでは、第三者的な役割です。
こちらも具体的に必要か不要かを一つひとつ考えていました。❷全体で話し合いをします。
このとき、司会は立てません。
ノーベル1:ノーベル賞取らせるため、理科教育と外国語教育は必要。式典は検討したけど不要。
職業教育することで新たな発想を生み出せる。
選手1:絶対にほしい3つ。外国語・体力づくり、高校入試。
メジャーいったら英語はいる。高校入試は甲子園でアピールするため。
保育士1:18個。いらんなと思ったら反応してください。
選手1:給食はいらない。自分でもっていったらいい。
保育士1:共働きの親やったら大変やん。
ノーベル1:運動会は?
保育士1:成長したよという思い出づくりに。
ノーベル2:義務教育を変えたいは?
保育士1:保育園から小学校・中学校に行ってほしい。
ノーベル2:高校・大学入試。今のままやん。
選手1:義務教育で悩まされている人このなかに多いやん。
教育を受ける権利があるんやったら義務教育はいらないのでは?
保育士1・ノーベル2:どうあかんの?
選手1:いるけど、教育を受ける権利をもっていたら、行きたいなと思ったときに行ったらいい。
頭悪くても夢があったらいいやん。
ノーベル2:アメリカ人は高校入試ない。若いほど勉強したほうがいい。
夢を追うにも夢を追う勇気にも義務教育はなくした方がいい。
デザイナー1:ぼくたちはみんながきやすいものをぼくたちがデザインします。
ノーベル1:制服は特殊な行事がないかぎり着なくていいということですか。多様性ですね。
ノーベル2:制服を変えるのもいいけど、デメリットがある。貧困とか。
デザイナー1:私にもあった。
だから、制服を着やすいもので、ジェンダーレスとか対応したものを作って、
みんなが制服を着れる。着るのも着ないのも、自由。貧困も解決できる。
ノーベル1:担任は?
ノーベル2:ベテランになるほど金がかかる。
選手1:修学旅行はそのままでいいと思う。みんな楽しめてるやん。
ノーベル2:担任は今のままでいいやん。
デザイナー1:担任によってクラスの人たちの性格も違うんですよ。
学級崩壊が起きると、そのクラスだけ質が下がる。
高学年・低学年に合わない先生がいる。
教科担任制でいい。先生もいろとりどりで入れ替わりがある方が、
いろんな先生がいることでいろんなものを学べると思う。
ノーベル1:こっちもいいと思う。クラスの人数。
ノーベル2:今のクラスは平等にできているから、変える必要性ない。
選手1:校区は今のままだから誘拐とか起きてない。
ノーベル1:校区は警察とか対応できる範囲だからいる。
ノーベル2:反復学習はマジでいるよ。記憶を定着するのに。
デザイナー1:個人的な意見だけど道徳教育はいる。
ノーベル2:オレに説明させて。道徳は努力する必要性や価値を学ぶ。
ノーベルも賞を渡すのならやさしい人がいいし、
日本の教育のもとはよい人格を求めているから強くした方がいいのでは。ということで、指示された数に絞って、
発言していない人も納得ができたら話し合いは終了となります。この活動は予想どおり、かなり難しかった。
しかし、深めていくうちに、
一方的に何かが不要とぶった切るのではなく、
きちんと理由を聞いたり、代案を示したりすることで、
話し合いが活発におこなわれるようになりました。そして、誰ひとり、
多数決はもとより、役ごとに採用数を割り当てるなどの決め方をしなかったことも、
大きな成果かと思います。すでに始まっていますが、
4月は原点に立ち返り、わちゃわちゃする活動をしています。
ぜひ、お楽しみに!