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コミュトレ「GM2~2人のゲームマスター」
こんばんは。
続けて失礼します。今日は今月のコミュトレネタをご紹介します。
【 GM2 ~2人のゲームマスター~ 】です。
活動はとてもシンプルで、
「はい」か「いいえ」で答えられる質問(クローズクエスチョン)をくり返して、
お題にたどり着くというものです。
この類の活動はこれまでにも何度もしてきています。ただ、いつもと違うことが2つあります。
違い①
ゲームマスター(GM)は子どもたちがやる。
しかも2人。
スタッフ1人はファシリテーターとして、
スムーズにまわるように、
補足をしたり、誘導したりします。違い②
「はい」「いいえ」「わからない」のいずれかで答える。
「う~ん」という曖昧な回答はNGです。では、1月4日(木)に実際にしたお題をご覧ください。
最初に提示したヒント(大分類)は食べ物です。
そして、答えは「大豆」です。
「 」の中は質問。〇は「はい」、✕は「いいえ」、△は「わからない」を表します。「肉か?」△・△
「くだものか?」✕・✕
「苦いか?」△・△
「特徴はあるか?」〇・〇
「普通に食べるか?」〇・〇
「野菜か?」〇・〇
「赤い?」✕・✕
「調理済みか?」✕・✕
「暖色系か?」〇・✕
「かぼちゃ?」✕・✕
「中と外で色がちがうか?」〇・✕
「にんじん?」✕・✕
「皮があるか?」〇・〇
「オレンジ色か?」✕・✕
「黄色か?」✕・✕
「もやし?」〇・✕
「豆類か?」〇・〇
「大豆?」正解!実際のやりとりを例に、この活動の意義を解説します。
1.難しいであろうお題にも関わらず、
絞り込みの速さはさすがだと思いました。
これは、Ball-Day利用が長い子たちが積極的に発言しているからです。コミュニケーションスキルしかり、
いろいろな物事のとらえ方や思考しかり、
順序だてができるようになると、
これらも上手になるはずなんです。
やみくもに思いついたワードを質問するのではなく、
徐々に絞っていくという経験をゲームを通して身につけようというのが一つ目です。2.中盤で色についての質問がありました。
「暖色系か?」というものです。
しかし、2人のゲームマスターで返事がわかれました。大豆を思い描いて、寒色かといわれるとはっきり違うといえるでしょうが、
暖色かと聞かれると、結構なやむはず。
価値観って、当たり前ですが、人それぞれなわけで、
どちらかが間違ったことを言っているのではありません。
価値観による違いであること、
もしくは、様々な価値観があることに気付いてほしいのが2つ目。3.終盤でも返事がわかれる質問がありました。
具体的な答えへと絞り込んでいくなかで出た「もやし?」かという質問です。返事がわかれたあと、
ファシリテーター(私)は、すかさず注目するようにとフォローを入れました。
実は2人とも自信をもって返事をしていました。
この活動の肝はまさにここです。
わかるなら、はっきり答えるということです。
わからなければ、「わからない」とはっきり答えることです。今、Ball-Dayの子どもたちは、
互いを信頼しあい、気が置ける関係になっています。
そんな今だからこそ、
「わからない」「できない」と言えるって大事。少々、哲学的な話になってしまいますが、
ソクラテスの「無知の知」、
孔子も論語のなかに「知らざるは知らずと為す、是れ知るなり。」という一節があります。ジブンと向き合い、ジブンの苦手を高めるのであれば、
また、適切に支援やSOSを求めるのなら、
「わからない」「できない」って言えることってとても大事なことになります。と同時に、私たちはあふれる情報社会のなかで、
大量のあやふやで中途半端な情報にさらされているのではないでしょうか。そんなことへの気づきになればというのが、
今月のコミュトレ「GM2~2人のゲームマスター~」の活動意義(ねらい)です。
ちなみに、Ball-Dayの完全オリジナルです。また、様子を何回かご紹介できればと思います。